それぞれについて以下に詳しく解説していきます。

① ホエイプロテイン（動物性タンパク質）

最も代表的なプロテインがホエイプロテインです。牛乳由来の動物性タンパク質が活用されているのがホエイプロテインです。吸収が早いという特徴があります。

ホエイプロテインは吸収が早いため、トレーニングや丈夫な筋肉づくりを期待する方におすすめです。運動後30分以内にホエイプロテインを摂取することで、筋肉の合成が促進されます。そして、たくましい筋肉作りをサポートしてくれます。

水に溶けやすく比較的飲みやすいのもホエイプロテインのメリットです。各メーカーから様々なフレーバーのものが発売されています。

② ソイプロテイン（植物性タンパク質）

植物性タンパク質を含むプロテインがソイプロテインです。そのソイプロテインは大豆由来の植物性タンパク質を含んでいます。

ホエイプロテインに比べると吸収がゆっくりです。そのため「腹持ちが良い」という特徴があります。

プロテインなどを使って置き換えダイエットをしている人の場合、ソイプロテインを上手く活用することす。お腹の減りをコントロールしながら、トータルカロリーや糖質を抑えていくことができます。

また、ソイプロテインに含まれる「大豆イソフラボン」は、女性ホルモンであるエストロゲンに似た構造をしてます。そのため、女性ホルモンのバランスを整えるサポートをしてくれます。

ダイエットや食事制限を行うことで、どうしても女性ホルモンが乱れがちになります。ソイプロテインで栄養を補給してあげることで、女性ホルモンのバランスを整えてくれます。そして、健康的で美しくスリムな体に導いてくれます。

特に、女性でダイエットを期待する方にメリットの多いソイプロテインです。しかし、風味が独特で飲みにくく感じる人も多いというデメリットがあります。

水にも溶けにくく、ホエイプロテインよりも風味にクセがあります。従って、ソイプロテインの服用を継続できるかどうかを含めて、まずは少量から試してみるのがおすすめです。

③ カゼインプロテイン（動物性タンパク質）

カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同様に牛乳由来の動物性たんぱく質です。ホエイプロテインとは異なり、「吸収がゆっくり」という特徴があります。

ホエイプロテインのように急速にタンパク質を補給するようなイメージではありません。腹持ちがよく、じっくりとタンパク質を吸収させていくのがカゼインプロテインです。

特に、就寝前などの栄養素（たんぱく質）の補給におすすめなプロテインです。

 

3 プロテインダイエットのメリット

① カロリーを制限しながら必要な栄養素がとれる

プロテインダイエットのメリットは、食事量を減らしてカロリーを制限します。一般的なダイエット方法では不足してしまうことが多いです。そのため、タンパク質、ビタミン・ミネラルなど、健康維持に欠かせない栄養素をとることができる点です。

これらの栄養素は、ダイエットによって不足してしまうと、かえって体重が増えてしまうこともあります。

② 手軽に継続できる

プロテインダイエットは、手軽に継続できることも大きなメリットです。プロテインダイエットなら、食事の一部をプロテインに置き換えるだけで手軽にできます。そして、栄養バランスを整えながら健康的な減量をサポートしてくれます。

この「手軽に継続できる」ことは、ダイエットを無理なく続けていく際の重要な要素になります。

③ 体に飢餓感を与えにくい

1食丸ごとではなく、カロリーの高いメニューの一部をプロテインに置き換えることです。そのため、体に飢餓感を与えづらく、ストレスを感じにくい点もメリットです。

 

4 プロテインダイエットのデメリット

① 手軽さから、とりすぎてしまう

プロテインは健康的なダイエットをサポートしてくれる強い味方です。しかし、プロテインそのものが体を痩せさせるわけではありません。

プロテインダイエットとは、食事の一部をプロテインに置き換えることです。栄養バランスを整えながら摂取カロリーを減らす減量法です。

気軽に飲めるからといってたくさんとり過ぎないようにしましょう。

② 肝臓や腎臓に負担がかかる

プロテイン、つまりタンパク質をとり過ぎると、肝臓や腎臓に負担をかけてしまうことがあります。タンパク質をとりすぎてしまったら分解されて体の外に排出されます。その際に肝臓や腎臓の働きが必要になります。

そのため、タンパク質を摂り過ぎると、肝臓や腎臓に負担をかけてしまうことになります。

 

5 プロテインダイエットを効果的に行う方法

プロテインダイエットを効果的に行うには、最適な摂取時間、摂取方法、運動など、いくつかの秘訣、ポイントがあります。プロテインダイエットが向いている人もいれば、向いていない人もいます。

ここからは、プロテインダイエットを効果的に行う方法を紹介します。

① プロテインダイエットが向いている人

プロテインダイエットは、食事の一部をプロテインに置き換えるダイエット法です。誰でも挑戦しやすいダイエット法ですが、特に以下のような人におすすめです。

② 朝、食事の時間がとれない人

朝は忙しくて、食事に十分な時間を割くことができず、朝食はパンとコーヒーという人は、プロテインをプラスすると、たんぱく質やビタミン・ミネラルを効率的にとることができます。

③ 昼食は外食メインという人

会社勤めをしていると、昼食はどうしても外食が多くなります。外食メニューは気をつけないと、炭水化物や脂質が多くなりがちになります。

昼食は外食ですますことが多い人は、夕食の一部をプロテインに置き換えることで、1日の摂取カロリーを抑えることができます。

④ リモートワークで間食が増えた人

コロナ禍でリモートワークが中心となった人の中には、つい間食が増えてしまったという人も多いのではないでしょうか？

そんな方は間食をプロテイン入りのお菓子やドリンクに置き換えるといいでしょう。カロリー摂取を抑えることができ、必要なたんぱく質を間食で補うことができます。さらに運動を取り入れることで効率的な体づくりができます。

最近は、スイーツ感覚で食べられるプロテインバーや、さまざまなフレーバーのプロテイン飲料が発売されています。小腹が空いたときのおやつとして活用してみるのもおすすめです。

 

6 プロテインのいろいろな飲み方

プロテインの摂取時間は、一人ひとりの生活サイクルと食事内容に合わせて調節することが第一になります。プロテイン摂取に最適な時間はいくつか考えられます。ここでは一般的な事例を見ていきましょう。

① 朝食にプラスする

就寝中、私たちの体はその日の疲労や傷ついた筋肉を回復させるために体内に取り込んだ栄養素を使っています。

朝は体が回復した状態になっています。実は就寝中に栄養素は消費され、枯渇した状態になっているためです。そのため、タンパク質とビタミン・ミネラルを含んだプロテインは、朝に摂取することがおすすめ。

朝食で取り入れたタンパク質は、日中の生活や運動時の筋肉生成に利用することができます。ぜひ朝食にプロテインをとり入れましょう。

② 運動の後に

運動の後は、筋肉が疲労し、傷ついています。そのため、プロテインをとって、回復のための栄養素を補給することはきわめて効果的です。特に運動後の30分は、タンパク質の吸収力が高まるとされています。

それで、運動して筋肉をつけます。そして、基礎代謝を上げることはダイエットの効果をさらに高めることにつながります。

③就寝前に

就寝中に栄養素が消費され、朝は栄養素が枯渇していることを紹介しました。栄養素が枯渇している朝はプロテインの摂取に最適な時間のひとつです。とくに普段からたんぱく質が不足していると感じている方は、就寝前も最適な時間です。

理由として、就寝中に疲労回復や傷ついた筋肉の修復に消費されます。そのため、栄養素を十分に補給しておくことができるからです。

ただし、就寝直前だと胃や腸に負担をかけてしまうことになるので、就寝の1時間くらい前がおすすめです。

次にプロテインの飲み方について紹介します。継続してプロテインを飲み続けるために自分に合った飲み方を見つけましょう。

④ 牛乳や豆乳に溶かす

プロテインに慣れておらず、水では飲みにくいという人には牛乳や豆乳などを使うのもいいですね。

水に溶かした場合に比べて、満腹感を得やすいというメリットもあります。そして、牛乳や豆乳はそれ自体にも栄養が含まれています。そのため、カロリーや糖質などをとりすぎないように注意が必要になります。

⑤ スムージーにする

牛乳や豆乳でもまだ飲みづらい、あるいは飲み続けて飽きが出てきた人。そんな人はミキサーを使って果物や野菜とともにスムージーにしてみましょう。果汁の酸性が強いと、タンパク質が固まってしまうこともありますので注意してください。

 

7 プロテインダイエット中に注意すること

栄養バランスを維持しながらダイエットができるプロテインダイエットです。ですが、避けておきたいことを確認しておきましょう。

① 極端な食事制限は避ける

プロテインダイエットのポイントは、バランスのとれた食事をとることです。そのうえで食事の一部をプロテインに置き換えてカロリーを制限することです。

あるいは、プロテインをとることでカロリーを抑えつつ、栄養バランスを改善してみましょう。極端な食事制限は、それを根底から崩してしまうことになりかねません。

② 余分なカロリーを摂取しない

プロテインを牛乳で溶かしたりスムージーにしたりする方法はおいしい飲み方の一つとして紹介しました。ダイエットとしてスムージーも高カロリーなものにならないよう注意しましょう。

また、カロリーや糖質が気になる方は、なるべく水に溶かして飲むことをおすすめします。

③ プロテインは飲む直前に溶かす

プロテインは飲む直前に、飲む量だけ作るようにして、作り置きはNGです。

プロテインには、タンパク質のほかに、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているものもあります。作り置きすると菌が発生する可能性があるため、飲み残しが出た場合も、保存しておくことは避けましょう。

 

 

より効率よくダイエットするためには、なるべくタンパク質が多く、糖質・脂質ができるだけ低く抑えられたプロテインを選ぶのがおすすめです。

また、プロテインにはシェイクやドリンクタイプ、ゼリー、バーなど様々なタイプがあります。摂りやすさなどに合わせて選ぶと良いですよ。

① タンパク質の多さ

プロテイン選びで最も重要なのがたんぱく質の量！

先述の通り「プロテインの量＝タンパク質の量」ではなく、商品によって含まれているタンパク質の量が異なります。1回分で20g摂れるプロテインもあれば、10gしか摂れないプロテインもあるのです。

タンパク質量が少ないプロテインを選んでしまうと、その分余計なカロリーを摂ってしまうことになります。なるべくたんぱく質量が多いプロテインを選びましょう。

② 糖質・脂質が抑えられているか

ダイエットのためには余計な糖質・脂質は避けたいです。商品によっては、美味しく摂れるように糖質・脂質がたっぷり含まれているプロテインもあります。

もしそんなプロテインを選んでしまったら、効率よくタンパク質を摂っているつもりが、余計な糖質・脂質まで一緒に摂ってしまいます。

そうならないためにも糖質・脂質の量も必ずチェックしましょう。できるだけ低く抑えられたプロテインを選ぶのがおすすめです。

③ プロテインのタイプ（形状）

プロテインには、粉末を溶かして飲むタイプやドリンクタイプ、ゼリータイプ、バータイプなどがあります。自分の好みで選んで良いのですが、おすすめなのはバータイプです。

噛んで食べる分ドリンクタイプやゼリータイプなどに比べてより満腹感を得やすいです。1食置き換えるのにピッタリです。

さらに、「噛む」こと自体がカロリーを消費します。噛んで食べるバータイプのプロテインを食べることで、消費カロリーを増やすことにもつながりますよ。